自分で行くと決めたイギリス語学留学ですが、新しい世界の広がりや楽しい事が沢山ある反面、慣れない海外生活でストレスがあったのも事実です。
人によってストレス源は異なるものですが、今回は私自身がどんな事にストレスを感じ、そしてどう解決していったのかをご紹介します。
お金
資金計画をきちんとしていたとしても、実際に海外で生活していると、自分が思っているより出費してきます。ゆとりのある家庭の人でもよくお金の事は話していました。
特に韓国・台湾・日本などのアジア圏から来た中期〜長期留学生達は「It's too expensive!」とよく言っていました。
私は1年間で350万円の費用を用意していましたが、9ヶ月ほどで資金が不安になってきました。ところが、その時の自分の気持ちはもう少し残って英語を勉強したかったのです。
結局、親に相談して援助してもらうことになりましたが、相談するまでかなり悩んでストレスになりました。
日本人女子の友達が、シェアハウスをしていたので、2週間ほど間借りした事がありました。家主は、自分でディタッチドハウス(二軒続きの家)の一軒を借りてる韓国人男子です。他に韓国人女子もこの家にシェアハウスしていました。
私は彼が自分で家を借りているから、余程のお金持ちだと思っていたのですが、ある時居間で話した事があって、「マネーの事ばかりが気になる。飛ぶようにお金が出ていくから、とても心配だ。」と語っていたのが印象的でした。
ちなみにこの時ハウスメイトだった韓国人女子は相当のお金持ちらしく、年末年始はニューヨークに行ってくる、と軽く言って出かけていきました・・。
解決法
- ゆとりのある資金計画をしておく事だと思います。海外生活でお金に余裕が無いのは、本当にストレスになります。
- これだけ用意していれば十分だろう、と思っていてもその金額を超えてきます。長期滞在していると為替レートも変わってきますので、日頃から意識して無駄遣いしないように心がける事が大切です。
英語がわからない
初級レベルの段階で留学に行ったので、初めは英語が本当にわかりませんでした。友達へ送った手紙にもよく「英語がわからない」と書いていたそうです。
特に最初のホストファミリーの英語は少しクセがあり、聞き取りにくかったです。
解決法
- 2〜3ヶ月程過ぎると、だんだん慣れてきます。思うように英語は話せませんが、次第に会話ができる事の方が楽しくなってきます。
授業に不満
何ヶ月も語学学校に通っていると、授業の運びが上手くて楽しい先生と、ちゃんと教えてくれてはいるけど、少し退屈に感じる先生がわかってきます。
希望の先生でなかったり、授業が楽しくないと感じてしまった時があり、不満に思った事がありました。夏休みの語学学校がそうでした。その時は、やはりストレスからか体調を崩してしまいました。
解決法
授業に不満があっても、毎日出席していました。どこにいてもそうですが、全てが自分の思い通りにはならないものです。「不満」という気持ちにばかり焦点をあてるのではなく、気持ちに折り合いをつける事だと思います。
こういう時は、1日くらい授業を休んで思い切って遊びに行ってもよいかと思います。私は学校には行きましたが授業には出ず、学校のカフェテリアで1人お茶をしながらボーッと過ごした事もあります。
1時間くらいでしたが、気分転換になってまた授業に戻る事ができました。
関連: 夏休みの語学留学(イギリス・ケンブリッジ語学学校の様子)
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差別
差別なのかどうか今でもはっきりしませんが、何回か道ゆく現地の人に、すれ違い様大声で変な言葉をなげかけられた事がありました。それは多分私が日本人だからです。
またある時、友達がホームステイしている家に遊びに行く途中の事です。道で3人のイギリス人の子供達(男子)が近寄ってきたので、日本人が珍しくて話しかけに来たのかとばかり思っていたら、かなりひどい事を言われた事がありました。
英語はわかりませんでしたが、「ひどい事を言っている」というのは態度などからもわかります。日本人を侮辱されたという事は分かったので、日本人代表のつもりで日本語でいい返しましたが、「相手は小学生だし関わらないでおこう、この子達を教育するのは私の役目ではない。」とすぐに思い友達の家に入りました。
ランドレディにこの出来事を話すと、すぐさま外に出て行って子供達を叱ってくれました。
解決法
- 何か言われて不快な気分になったとしても、自分で解決せず、ランドレディや学校事務室に相談する。
- 英語がとてもわかる人は別ですが、初級レベルだど相手が何を言っているのかわからないので、それが幸いします。「ん?何か言われたような・・。」という感じです。
- 相手にせず、気にしない。留学生活は結構忙しいので、そういう事は流れていきます。
上記のエピソードも差別されたというほどではありませんが、多少はあるのかなと肌で感じました。日本でも誰にというわけではなく大声で怒鳴ってるおじさんがいますが、そういうレベルだったのかもしれません。
語学学校に勉強に来ている他国の人や、先生、事務員の方、もちろんホストファミリーには差別するような方々はいませんでした。
生活1:ラウンドアバアウト
イギリスには車や自転車で左折する時に、ラウンドアバウトというロータリー式の信号を使わない交差点があります。自転車によく乗っていたので、車と同じように使うラウンドアバウトには神経を使いました。
解決法
ラウンドアバウトを使わないでよい道を探す。
関連: イギリス・ケンブリッジで自転車に乗る時の交通ルールと注意点
生活2:水道
温泉や水が沢山ある日本から行くと、イギリスは水が少ないと感じました。シャワーの水圧も低くて、シャワーヘッドから出てくる水の量が少なかったです。
また、当然ながらお風呂にお湯を張ってゆっくり浸かる事はできません。トイレは、なかなか流れにくいと思いました。
解決法
自分で解決できる部分ではないので、そういうものだとあきらめると慣れました。
生活3:動物の毛
ペットを飼っているお家が多く、日本でもペットを飼っていなかった自分には、ペットの毛がそこら中に(ソファの上や、台所にも)あるのに慣れる事ができませんでした。
中型犬を家の中で2匹飼っているお家にホームステイしていた事があったのですが、食事にも犬の毛が落ちていた事がありました。
解決法
自分がその方の家にステイさせてもらっている事もあり、何も言えません・・・。何とも思わないようにやり過ごしていました。次第に犬の事も可愛く思えてきて、慣れてきました。
気候
冬でもそんなに寒くない大阪からイギリスに行ったので、イギリスの冬の寒さが辛く感じました。雪で凍っている日もありました。
冬のイギリスは寒いとわかっていたので、暖かい肌着も用意していたのですが、日本のようにお風呂に浸かる事ができないので、芯から冷えてしまった体を温める事が叶いませんでした。
暖房器具がオイルヒーターくらいしか無く、足元が冷たかった事をよく覚えています。
滞在していた間は日記をずっと書いていたのですが、読み返してみたところ、冬の間の日記には殆ど「寒い」としか書いていませんでした・・・。
解決法
- 暖かい肌着や服を用意する。
- カイロや腹巻を使う。
- イタリアなど暖かい気候の国へ旅行に行く。
- 予算があれば一旦日本へ帰国する。
私の場合は、上記の事を全てしました。友達とイタリアへ行ったのですが、イギリスよりも暖かくちょっとホッとしました。また、あまりに寒いので1月中旬から一旦日本に帰国しました。寒さがマシになる3月下旬頃にまたイギリスへ行きました。
長期留学者は、お正月や兄弟の結婚式に出席する為に一旦日本に帰国する人も少なからずいましたので、「寒い」という理由で一旦帰国するのもオーケーだと思います。
あまりに自分が寒さを感じたので、英語の勉強にも集中できませんでした。
お陰で身体の冷えもとれましたし、日本食も食べる事ができました。家族や友達と会ったり、日本にいる間にそれまでのイギリスで勉強した英語を馴染ませる事もできたと思います。
また新たな気持ちでイギリスへ渡る事ができたので、一旦日本に帰国したのは良かったと感じています。本当にストレス解消になりました。
6大ストレスの解決法まとめ
小さなものから大きなものまで色々なストレスがありました。その解決方法のほとんどは「郷に入っては郷に従え」で、「慣れる」事だと思います。
幸い私には人間関係の悩みやストレスは無く、むしろ出会う人々に助けられていました。
あまり心配しなくても、現地で生活が始まり、語学学校も始まるとそれがストレスとは感じずに不思議と対応していけるものです。それに、ストレスを打ち消してくれる世界の広がりや、楽しみもあります。
ただし、お金だけは「慣れる」で解決できません。ストレスを解消する為には、実際お金が必要な場合もありますので、ここの準備はしっかりとしておいた方が安心かと思います。
それでもストレスを感じる場合には、
- 日本人の友達と日本語で思う存分話をする。
- 日本にいる家族や友達と手紙やメール、電話で話す。
- 日本食を友達と作って食べる。
- 勉強ばかりしないで、旅行やワンデイトリップに行く。
- 映画、パント、友達と公園でおしゃべりなどして沢山遊ぶ。
- 1人でサイクリングに行く。
- 何も考えず、風に吹かれてぼーっとする。
というような事をしていました。「ストレス解消!」と思ってしていた訳ではなく、自然と行っていました。
他にも友達のホストファミリーが留守の間に泊まりに行って、皆で歌って踊って騒いだこともあります。
とにかく「よく遊び、よく学ぶ」ことだと思います。
留学生活は「何かする」事ばかりなので、「何もしない」というのもおすすめです。
実際私がひどく疲れた顔でホームステイ先の家に帰ってきた時、ランドレディは「紅茶を入れて、裏庭のテーブルで座ってたらいいよ。」と言ってくれました。夏の日の夕方に何もせず、風に吹かれてぼーっとしてると、癒されて元気が出てきた事を覚えています。
幸いイギリスは自然が豊富です。自然の中で、お茶だけ飲んでいても又元気が出てくるのではないでしょうか。
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