6年間正社員として働いた会社を退職して、イギリスへ語学留学に行きました。期間はトータルで約12ヶ月(4月から1月過ぎまでと、3月末から6月末)です。
今振り返ってみても、勤めていた会社を辞めて語学留学に行った事に対しては全く後悔は無いです。
帰国がせまってくると「もっとイギリスに滞在していたい。」という気持ちにすらなったくらいです。しかし、滞在資金が不足していて帰国せざるをえませんでした。そして、帰国後の社会復帰に手間取ったのは事実です。
後悔しているのは、
- 留学前(退職前)に留学計画と資金計画をしっかり立てておかなかった事。
- 留学後に就職活動や今後の生活に対して自分の行動が甘かった事。
- 留学後に何をしたいかの目的が曖昧だった事。
今回は、この辺りの事をお話ししようと思います。
後悔その1:留学計画と資金計画をしっかりと立てる前に退職してしまった事
私が12ヶ月の語学留学で使った金額は、約450万円くらいになりました。少し多めに計算しているかもしれませんが、当時は1ポンド165円から185円で日によっては190円になる事もあったので、やはりこのくらいかかってしまったと思います。(この中には日本にいなくてもかかってくる住民税や所得税も含めています。)
留学費用について、詳しくは下記の記事に書いていますので参考にしてください。
さて、私はイギリスへ語学留学する為に勤めていた会社を退職する事にした訳ですが、留学計画や資金計画を立てたのは退職した後でした。
フルタイムで働いている間は、そのような事を考える余裕は無く、全て退職してからゆっくりと考えようと思っていました。貯金もだいたい350万円から400万円くらいはあったので、このくらいあれば1年間くらいは留学できるだろう、と大雑把に考えていたのです。
ところが、退職した後に留学計画をたてていくと、この資金だと1年間の滞在はできない、9ヶ月間という中途半端な感じで帰国になってしまう、という事がわかりました。最初はそれでもいいと思って、9ヶ月間の留学予定にしていました。
エレメンタリー(初級)から始めた語学学校生活ですが、9ヶ月後にはインターミディエット(中級)になっており、もう少し勉強したい気持ちが強くなってきていました。自分でも不完全燃焼な感じがしていたのです。
そして、最初はそれを受け入れようと思っていたのですが、どうしてももう少しアドバンスド(上級)のケンブリッジ英検のクラスを受講したくなり、結局一旦日本に帰国したものの、もう一度上級クラスを受講する為にケンブリッジへ3ヶ月間行く事にしました。
自分の資金は9ヶ月間で使い果たしてしまいましたので、残りの3ヶ月間でかかった資金は両親が援助してくれました。
退職する前に、自分が行きたい期間や、行きたい学校の授業料、その他の計画を大体でも立てていれば、貯金をもっと増やしたり、退職するのを先に伸ばしたりできたと思います。
大雑把に考えて計画をしっかりと立てていなかった事は、未だに後悔しているところです。
後悔その2:帰国後の自分の行動が甘かった事。気持ちに忠実にならなかった事。
上級のケンブリッジ英検のコースを受講し終わり、今度こそ完全帰国する事になりました。残念ながら試験には合格しませんでしたが、気持ちは納得していました。
日本に帰国後、就職活動をしようとするのですが、上手くいかずに時間だけが過ぎていってしまいました。当時は28才でしたが、それでも再就職は難しく、いかに正社員として就職する事が難しいのかがわかった時でした。
と同時に、自分は本当にどこかの会社で正社員としてまた一般事務をしたいのだろうか、という疑問が出てきた時でもありました。
この時の事は下記の記事に詳しく書いています。
関連: 失敗から学んだ!社会人語学留学後の就職に成功する6つの行動
関連: 帰国後の就職活動で気持ちがラクになる5つの考え方と成功例2つ
「英語を使った仕事をしなければならない。」とこだわり過ぎたこと、実はどこかの会社で一般事務として働いていくことに抵抗があったのに、そうしなきゃならない、と思い込んでいたことで、なかなか行動にうつせませんでした。
自分の気持ちに正直になって行動していれば、例え仕事を見つけるまでに時間がかかったとしても、この期間を悩まずに過ごせたのではないかと思っています。
後悔その3:留学後に何をしたいのかの目的が曖昧だった事
「留学後はどうするの?」ある日、友達の弟に聞かれた言葉です。その時、正直返事に詰まりました。留学前は、準備と英語の事で頭が一杯で帰国後の事を考える余裕はありませんでした。
留学の目的→英語を話せるようになりたい。趣味の絵画鑑賞を堪能したい。人生で一度は外国で暮らしてみたい。
留学後に何をしたい?→英語が話せるようになっているだろうから、英語を使った仕事をしたい。
上記↑のような事をぼんやりと考えていました。
実際留学してみると、そんなにはっきりとした目的を持って留学している人は殆どいませんでした。
- ガーデナーの学校に行きたいから
- イギリスやアメリカの大学に行きたいから
- アロマセラピストの学校に行きたいから
というはっきりとした理由で語学留学している人には会いましたが、全体数からするとごくわずかでした。語学学校なので当然ですが、殆どが「英語を習得するため」に留学していました。
語学留学した事で、自分が最初にぼんやりとでも持っていた目的は果たせました。この点はとても満足しています。そして、留学の目的として仕事につながるような、はっきりとした物が無くてもいいのではないかと個人的には思っています。
しかし、留学後に何をしたいかという点に関しては、「後悔その2:帰国後の自分の行動が甘かった事。」にもつながりますが、ブレがない方が自分の気持ちも楽ですし、目的に向かって努力していけると思います。
私はこの点、自分が何をしたいのかがはっきりしていなかった為に、負のループにはまってしまいました。努力の方向を間違ってしまったと思っています。
<留学後の目的を持っていた友達の場合>
留学後に目的をはっきりと持ち、気持ちを切り替えた友達の場合を紹介します。
- 正社員として就職することが目的。堅実経営であれば会社の規模や職種はこだわらないが、可能であれば英語を少しでも使える仕事が望ましい。→帰国後1ヶ月の就職期間を経て達成。
- 留学費用を全額返金するということが目的。高校生の夏休みと短大生の1年間を休学して語学留学したので、全費用を両親に出してもらっていた。→短大を卒業後、特に英語とは関係のない仕事(服飾関係)について、3年間で全額返金。
- ガーデナーになる事が目的。イギリスの語学学校→イギリスのガーデナー専門学校→日本にある洋風庭園でガーデナーとして就職。
語学留学したからと言って、留学後に皆が「すごいね!」と言ってくれるような目的を持たなくてもいいのだ、という事がわかります。
まずは、自分に見合ったものを目的とした方が努力の方向を間違わずにすみそうです。
最後に
今回は、社会人留学をして後悔している事をメインとして書きました。
とはいえ、思い切ってその時に行ったからこそ出会った人や場所があります。もし、留学資金をもう少し貯める為に、留学する時期をずらしていたら、出会っていない人がいる訳です。
留学後の就職に時間がかかりましたが、その間にしたアルバイト先で出会った方で、今でも交流のある人もいます。その間に経験した事で楽しい思い出も沢山あります。
時間がかかって、やっと見つけた職場(職種)ではその後10年間も働く事ができました。
冒頭にも書きましたが、留学した事については全く後悔はなく、むしろ行ってよかったと心から思えています。
帰国後は悩んだり時間がかかったりしましたが、それは私に必要だった時間であり、全てがそのタイミングで正しかったのだという事なのだと思います。
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