2回目のステイ先のホストマザーが入院することになったため、1年予定の留学生活も半年を過ぎた頃、9月中旬くらいに3回目の引越しをしました。
場所は語学学校まで徒歩3分。NEWNHAMというエリアで、2回目のステイ先とも近い場所です。
今度の家は煉瓦造りのちょっとしたお屋敷風な感じで、かなりイギリス的な雰囲気のある建物。周りの家も、それぞれにお屋敷風です。
ケンブリッジのシティセンターにある聖メアリー教会の神父様宅ということで、残りの留学生活(冬の間)はこちらでお世話になることになりました。
聖メアリー協会 : ケンブリッジ大学全体の公式の協会
ホームステイ先の家族構成
- イギリス人夫婦(30代後半〜40代初め)
- 子供2人(中学生の男の子と、小学生の女の子)
- 小型犬一1匹
- ハウスメイト無し
留学生を受け入れるのは私で2人目だということでした。
しかし、1人目の留学生は知り合いのお子様だったので、実際は私が初めて受け入れる留学生ということになると思います。
奉仕活動の一環として、留学生を受け入れることにしたそうです。
今回のお宅は、オックスフォード大学出の神父様宅。ホストマザーとは、若い頃からの教会繋がりの知り合いだったそうです。
ホストマザーは、ケンブリッジ内のどこかのカレッジで事務の仕事をしているということでした。
2人のお子様方は、それぞれ全寮制の学校に通っていましたので、普段は家にはいませんでした。
冬休みには帰ってきてはいましたが、冬休みはゲストがくるということで、その間私は部屋を空けなければなりませんでした。
なので、お子様方と会ったのは、週末に帰ってきていた数回程度だったと記憶しています。
おそらくかなり裕福で教養のあるご家庭だったと思います。
ある時のことです。私が台所に行くと、神父様と息子さんが話をしていました。しかもラテン語で・・・。!
それには本当に驚きましたが、学校で必須科目のようです。父親である神父様と練習をしていたみたいでした。
それ以外にも、英語の発音や話し方が綺麗だと思いました。
部屋
シングルルーム。かなり広い部屋です。多分20畳くらいはあったかと思います。普段はゲストルームに使う部屋のようです。
机とベット、引き出しの箪笥あり。ベットは2人でも寝れるくらいの大きさでした。
小さな洗面所もついていて、これはすごく便利でした。
私が実質初めてちゃんと受け入れる留学生ということで、まだ机は用意されていませんでした。
机が用意されるまでは、娘さんの部屋にある机を借りて勉強させてもらいました。
1週間ほどすると、かなり大きな机を用意してくれました。
それから、ちょうど冬になる時で寒かったので、足元におくヒーターも用意してくれて助かりました。
しっかりと大きいオイルヒーターが部屋についていましたが、やはり大阪から来た私にはイギリスの冬は寒くて、この足用ヒーターも愛用していました。
掃除は、平日の昼間にハウスキーパーさんを頼んでいるとのことでした。
食事
朝は、食パン、ジャム、紅茶とヨーグルト。どこのご家庭でも朝はだいたい同じでした。
夜は必ず手作りでした。日本のように一汁三菜という訳ではありませんが、手作りの食事はありがたかったです。
私が日本人ということで、よくお米を使った料理を用意してくれた事を思い出します。
さて、流石に神父様宅です。これまでのファミリーでは、ホストファミリーと一緒に食事をとるということは、あまりなかったのですが、こちらでは、必ず朝も夜も一緒に食事をとりました。
そして必ず、食事の前には「アーメン」とお祈りをします。
慣れてなかったので、私は格好だけを真似させてもらってました。
食洗機があるお宅でしたので、食器類を自分で洗う必要はありませんでした。
洗濯
洗濯は、ホストマザーに頼むのではなく、自分でするということでした。これには助かりました。週に何回でも好きなだけ洗濯してもよいという許可をもらいました。
そのおかげで、これまで洗面所で自分で洗っていた下着類も一緒にまとめて洗濯機で洗うことができて、手間が省けました。乾燥機もあるので、自由に使わせてもらいました。
お風呂とトイレ
トイレは1階に1箇所と中1階にお風呂とトイレが一緒のスペースにあるバスルームがありました。お屋敷のようなお家でしたので、バスルームまでが、なんとなく部屋っぽい感じでした。
大きなバスタブがあって、なんと!そこに毎日お湯を張ってもいいと言われました。日本人はお風呂好きということを知っていたようです。
これまで半年間ずっとシャワーばかりだったので、湯船に毎日つかれると思うと本当に嬉しかったです。
電話
電話は家にある電話を使っていいと言われましたが、流石に国際電話をかけることはしませんでしたし、一度だけロンドンにいる知り合いにかけるのに使わせもらっただけで、後は日中に公衆電話を使っていました。
今の留学生は、それぞれ携帯電話を持っているでしょうから、このようなことは無いでしょう。
よかった点
▲留学先での勉強机
3回目のステイ先、良かった点はもちろんホストファミリーもですが、その家の環境にありました。
ちょうど冬の滞在期間でしたので、毎日湯船に入れることや、オイルヒーターとは別に、足用ヒーターも貸してもらえて、部屋が暖かかったことです。
それと、自転車がいらないくらい学校までも近かったことです。
この家でなかったら、冬が寒くて早々と日本に帰っていたのではないかと思います。
また、神父様宅ということで、日本では経験しにくい体験をさせてもらいました。
ある時「今晩は学生達が家に来て、ホームパーティーをするから一緒にどうだ」というのです。
世界に名だたるケンブリッジの学生達ですから、私はとても緊張してしまい(自分と比較をしてしまいました。)挨拶だけして、部屋にこもってしまいました。
「もっと英語が上手く話せて自分に自信があれば、一緒に楽しめたであろうに」これは未だに心に確執として残っています。
またある時、神父様の教会でちょうど洗礼式があるというので、日曜礼拝に連れて行ってもらいました。
神父様のお話の後、白い服を着た男性が、石造りのバスタブのような中へ入り(中には水が入っています。)出てくるというものでした。
また、教会の椅子に座っていると、隣から寄付袋が回ってきて、いくらかお金を入れるということもしていました。
私も寄付してよかったのですが、ホストマザーが気を使ってくれて、私の分も寄付してくれてました。
印象的なのが、皆さん歌(聖歌)が非常に上手だということです。
一般人なのに、なぜあのように美しい歌声が出るのかと思うくらい、美しかったです。
それから、ホストファミリーと私との距離感もよかったと思います。
当時私は、社会人経験を数年間経験した後の27才くらいでしたので、適度に放っておいてくれた感じがありました。
残念ながら今では音信不通ですが、帰国する前には日本語で書かれた「新約聖書」の本をプレゼントしてくれました。
当時はアマゾンもなかったですし、日本語の本は高かったと思います。
今でも、大切に置いています。
3度のホームステイ体験
以上が3度目のホームステイ体験でした。1度目と2度目については下の記事にまとめています。あわせて読んでみてください