<絵葉書>
Piet Mondrian : Victory Boogie Woogie, 1943-44
23 June
くもりのち晴れ (寒いのち暑い)
今日は皆で(アリ・ローレン・チアリ・トレイシー・H・ローレンの友達・Y・Y子・Iみ・セリア)ジーザスグリーンで話した後、パント(船遊び)に再び行った。
今日のパントはエキサイティングで、アリとチアリは川に落ちるし、ローレンとHは棒を川に落とすし、結構みんなぬれてしまった。
その後、「台北」へチャイニーズフードを買いに行き、ジーザスグリーンで食べた。
近頃、アリの元気が無い。何故だろう。
あまりに寒かったので、私達はパブに行ったが、何だか居心地が良くなかったのでさっさと帰ってきた。
今日は色んな事があった。
モハと宗教について話し合い、Yとは、何故彼らは(ローレン達)はそうも子供っぽくて、Yにじゃれるのか?等。
今、その答えを考え中だが、多分見えてきている。
明日はシカゴパブに行く予定だ。
近頃勉強してない。
みんな今月一杯でいなくなる。
7月からはどんな生活になるのかなあ?
ところで、日系ブラジル人のセリアだけど、実は日本語がペラペラ!
彼女は4年間東京に住んでいたらしい。
知らなかった。
登場人物・場所
アリ | クラスメイト・サウジアラビア人 | 19歳くらい? | 男 |
ローレン | 同じ語学学校・スイスフランス人 | 17歳 | 男 |
チアリ | 同じ語学学校・スイスフランス人 | 17歳 | 男 |
トレイシー | クラスメイト・台湾人 | 20歳 | 女 |
H | 同じ語学学校・日本人 | 20代前半 | 女 |
Y | クラスメイト・日本人 | 19歳 | 女 |
Y子 | 同じ語学学校・日本人 | 20代前半 | 女 |
Iみ | クラスメイト・日本人 | 20歳 | 女 |
セリア | 同じ語学学校・日系ブラジル人 | 20代前半 | 女 |
モハメッド | クラスメイト・イスラエル人 | 20歳前後 | 男 |
※ 日本人はイニシャルで表記。
解説
いつも一緒にいるメンバーで遊んだ時の日記です。ジーザスグリーンという芝生公園で話をし、パント(船遊び)をしました。
私は、ジーザスグリーンで葉書きに日記を書いていたのですが、それを見ていた日系ブラジル人のセリアが「見せて」というので、葉書を渡すと、漢字混じりのその日記を日本語で読み始めました。
セリアとは、それまで何度か一緒に過ごしましたが、日本語は全くわからないような事を言っていたので、それを信じていましたが、実はかなり流暢に話せるという事がわかったのでした。本当に驚きました。
彼女にとっては、ポルトガル語も日本語も同じくらいに話せて(バイリンガル)、英語のほうが苦手との事でした。
2020年現在、彼女はブラジルの日本語学校で日本語を教える先生をしているので、私達日本人より文法など詳しいくらいです。
そして、スイスフラン人の男子達ですが、日本人の女の子Yにちょっかいばかり出していました。
Yは19歳で男子達は17歳だから、年の近いYを気にいっていたのに間違いはないのですが、Yは「何故あんなに子供っぽいのだろう。」と言ってあきれていました。
外見は、大学生のお兄さんにも見える男子達でしたが、実際はまだ17歳の高校生ですから、子供ですよね・・・。子供っぽいのは当然だったのです。
しかも、語学学校に通っているとはいえ、彼らにとっては半分はバカンスの要素もあったのですから、はじけていました。
サウジアラビア人のアリの元気がなかったのは、多分ホームシックになっていたのだと思います。それから、お金を使い果たした、とも言っていました。
サウジアラビアのかなり裕福な家庭の人のようでしたが、お小遣いとして決められた額があったようです。
アリは、「何故語学学校に来ているのだろう。」と疑問に思うくらいにリスニング・スピーキングができていました。語学学校との先生とも普通に英語で話せて、一般英会話には何の問題もありません。
ある時、私と英語で会話をしていたのですが、どうしても通じない単語があったので、紙に書いて見せた事がありました。
そうすると、何故か手を振って「わからない」というゼスチャーをするのです。そこで気がついたのですが、彼はリスニングとスピーキングはできるのですが、ライティングとリーディングが全くわからないのです。
そういえば、クラスでも書き取りはしていないし、ただ座って先生の話しを聞いてるだけでした。
アラビックの文字は読んだり書いたりできるので、何か問題があるという訳ではなく、ただライティングとリーディングの勉強をしてこなかったが為に、19歳になってイギリスの語学学校に勉強しにきていたのでした。
この時、英語の4技能(リスニング、スピーキング、リーディング、ライティング)は、同時進行でバランス良く勉強していくことの大切さがよくわかりました。
何か一つの技能でも、苦手だからと無視してしまえば、英語全体の習得バランスは崩れてしまうのです。
アリもそれなりにコンプレックスに感じているようなので、私もそれからは紙に書いてコミュニケーションをとろうとする事はやめました。
色んな国の人々と知り合いになって、楽しい6月が終わろうとしています。
7月に残るメンバーは、H,セリア、Iみ、私くらいでした。しかも、H,とセリアは7月一杯でケンブリッジを離れる事が決まっていたので、自分としては寂しくなってきていたのでした。
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